家政学の歴史と今後、現状などをご紹介します。

家政学の歴史と今後

1.欧米の家政学の歴史
欧米の「家政学」の起源は、ギリシアにおいて、家庭の管理に関する技術を学ぶものとして、紀元前350年頃にはすでに概念が登場していました。現在の「科学」としての家政学のベースが登場するのは、1890年代の終わりから1900年代初頭。アメリカにおいて、家政学の定義を「生活環境をよりよく改善し、人間の健全な成長、能力の育成など、生活の質的向上を目指すもの」とされ、その後「物質的」であったそれまでの家政学から、より人間主体の家族重視、自然科学と人文科学を調和させた総合科学へと発展していきました。
一方、現在の日本における「家政学」は、このアメリカの理念の影響を色濃くしてはいるものの、封建時代に貝原益軒によって提唱された「家道訓」によって、当時の家父長制をサポートするための女子の家督の遵守、家事技術を教育するためのもの、という側面を長くひきずってきたという歴史があります。この古いイメージを払拭し、福祉、環境などの時代背景に沿った科学的な学術としての家政学を定着させるために、大学においては「家政学部」という名称を「生活科学部」などに変更するところもでてきました。首都圏においては、「家政学」という名前を残したままで、その内容をより幅広く、科学的な分野に拡げる例も多くみられます。

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